中道助教,吉田教授の解説論文がコンバーテックに掲載

中道助教,吉田教授の解説論文「光干渉断層法(OCT)を利用したフィルム巻取状態の非破壊検査」がコンバーテック(608巻,51号)に掲載されました.

2件のコメント

  • 青木 晃宏 より:

    東洋紡の青木と申します。掲載されている論文を拝見させて頂きました。弊社は、OPP、PET、ONYのフイルムを製造しております。製造したフイルムのシワやキズ等の欠陥を確認する為に巻き解いて確認する必要があり、非破壊でロール内部の欠陥を観察できれば、非常に有用な情報を得られると考えております。この光干渉断層法は、どの程度内部まで観察する事が可能なのでしょうか。お教え頂けると幸いです。

    • rs_admin より:

      お読みいただきありがとうございました.私たちの所有するOCTでは,PETであれば5 mm程度の深さまで観察可能です.
      ただし,OCTで計測可能な深さの範囲は①OCTの光学系と②フィルムの種類によって変わります.
      ①私たちの所有するOCTは生体組織に適用することを考えて組まれたもので,被写界深度が1 mm以下と小さく深くまで観察する仕様になっていません.被写界深度が大きくなるように光学系を組めば,10 mm程度の深さも観察できるようになる可能性があります.また,光源のパワーももちろん効いてきます.
      ②PETのような白濁したフィルムでは,フィルムの内部で光が散乱してしまい,深いところまで光が到達しにくくなります.このため,白濁したフィルムは透明なフィルムに比べて計測できる深さが小さくなります.また,フィルムの屈折率が高い場合も,フィルム-空気の境界での反射が大きくなり,深部に到達する光が小さくなって計測できる深さ範囲が小さくなります.
      これ以外にも,シワや傷など光が深部に到達しにくくなるようなものがあった場合も,計測できる深さ範囲は小さくなります.

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