研究紹介

吉田研究室で行っている研究の一部を紹介します.

静電吸着パッドを用いた紙搬送機構の開発

 コピー機などの中にある紙搬送機構は,おもにゴムの摩擦力を利用したローラが用いられます.しかし,ゴムの摩耗や硬化により,正しく紙が送られないという問題が発生することがあります.吉田研究室では,このゴムの代替として静電吸着力を利用した静電吸着パッドを開発し,摩耗や硬化の無い長期稼働が可能な紙搬送機構の開発に取り組んでいます.

上の動画は静電吸着パッドを使用していない紙搬送装置.1度に複数の紙が送られる「重送」という現象が発生しています.(4~6の紙,9と10の紙が一度に搬送されている.)
上の動画は静電吸着パッドを組み込んだ紙搬送装置.静電吸着パッドの静電吸着力により,全ての紙が1枚1枚正しく搬送されている.

紙搬送機構のすべり現象の解明

 紙搬送機構には,紙を送るローラと紙の速度の間にずれが生じる「すべり現象(マイクロスリップ)」が知られています.吉田研究室では,様々な条件下におけるすべり量の計測や,紙‐ローラ間の接触面のイメージングなどから,このすべり現象の解明に取り組んでいます.

皮膚機能の3次元マイクロ計測手法の開発

 Optical Coherence Tomography (OCT)という光で生体組織構造を3次元可視化する手法を使って,皮膚の機能を3次元マイクロ計測する手法を開発しています.現在は,アルコール塗布に対する皮膚の生理反応(血流変化)をOCTで計測するなどの検討を行っています.

OCTプローブと(左)OCTで計測した指の3次元像(右).このようなOCTで計測した3次元構造画像から,様々な解析手法やOCTに用いる光学系の改良を行って,皮膚の機能信号を抽出する.

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